東津田町 I 邸
工事概要廊下に手摺取付工事(介護保険対象工事)
おばあさんのために、便所に行く廊下に手摺を取付けました。
この工事の特徴、考慮した点
手摺取付の総長さが約9mですが、その内3mが掃出しサッシ(床から障子のあるサッシ)のため、手摺棒の受け金物を直接壁面に止めることが出来ませんでした。そこで、サッシも開閉することがき、なおかつ手摺に十分な安全性を確保するため検討しました。
検討の結果、写真のようにサッシ中間部の床とサッシ上部枠とで固定する方立(木材で製作した厚みの薄い柱状のもの)を入れ、これに手摺棒受け金物を取付、さらに、手摺両端とこの方立部分の中間部に、床からの支持棒を2箇所設けました。また、壁に取付く一般部分では、手摺受け金物の取付ピッチ(通常90p〜1m程度以下)に壁下地がないため、写真の様に金物を取付ける受板を先に壁に取付、そして手摺棒受け金物を取付ました。
工事前写真 完成写真
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その1  その2  その4
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左側写真、左手に見えるのが幅3mの掃出しサッシです、右手側は障子なので手摺を取付けることがせきません。また、正面に見えるのが便所の出入口です。
右側写真の壁は、プリント合板張りです。この仕上げ場合、通常下地は横胴縁で、縦には合板の継目と柱部分に下地があると考えられます。

これが金物を取付ける受板です。正面の上下に溝が掘られていて、そこにビスを打って下地に止めます。溝があるので、必要な数だけビスを打つことができ、しかもビスが目立ちません。

左側写真中央部に白く写るのが方立です。2箇所の床からの指示棒は、手摺棒と同材です。

西尾町 Y 邸
工事概要:便所改修工事
昔の住宅は、便所が玄関脇の外部に独立した建物としてあるところが、多く見られたものでした。このお宅は現在もこの様な便所をお使いでしたが、今回公共下水道が整備されたので便所を直すこととなりました。
当初、私どもは母屋の続きに増築することを勧めましたが、
若いお嬢さんの強い希望で、従来の便所を改修することとなりました。
内外観ともお嬢さんの希望を取入れ、純和風のデザインとしました。特徴としては、内部にムクの欅材を使用したカウンターを設け、そこに信楽焼の洗面ボールを置きました。(これを選ぶのが大変でした。)また、内部の腰壁・天井にはムクの杉杢板を張り、落着いた空間となっています。照明もお嬢さんの趣味で、すてきな間接照明が置かれました。
新しい便所が完成し、使用されたご家族の皆さんは、
『今までの便所と違い、いつまでも居たくなるような空間です』と大変好評です。
私個人としては、離れの便所は冬などに不便だと思うのですが、
この様な浮世離れした便所もまた新鮮で良いものかもしれません。
完成写真
その3

外観です、屋根は既存のままです

カウンターのコーナー部に信楽焼の洗面ボールがあります

カウンターは欅ムク板、腰壁はムクの杉杢板、上部壁は聚楽塗りです

既設を解体したところです

便器はTOTO:ネオレストです